Looking for 2023 (2)
読み物系記事::footprint
序
私の2023年は技術面ではかなり攻めの1年になった。
その大きな部分を占めているのはFediverseだが、そちらは前の記事になっているので、今回はそれ以外について。
それぞれの細かい内容は個別に記事になっているので、ここでは項目だけのダイジェストだ。
Elixir
Akkomaを触りはじめて目覚めたのが新しいプログラミング言語のElixir.
なんか「Rubyっぽい」とか言っている人を多数見かけるけど、全然Rubyっぽくはない。 単純に人間にやさしいErlangって感じ。
Erlangも関数型の中では非数学人間にもかなりやさしい言語だと思うけれど、Elixirはもっと素直。 「処理の流れ」を感覚が強いのは、関数型っぽいといえばそうだけど、もっと純粋に流れを書いてる感じがする。
ただ、習得はあまり進んでいない。 じっくり集中する時間がとれていないため。言語習得のような大事には向き合えていないのだ。
Vultr
ConoHa VPSからさくらのVPSに移行したあと、メインサーバーをVultrに移し、さらにレンタルサーバーでのホスティングだったConoHa WINGを解約してVultrのVPSに統合した。
メインサーバーとして海外のサーバーを使うのは初めて。
この流れはSNS用のステラサーバーにつながる。
Gandi
mimir.yokohama
ドメインをお名前から退避したいが、退避先がなく困っていた。
そこで見つけたのがフランスのGandiドメイン。 日本であまり利用されていないのか、日本語記事がなく、なかなかの冒険であった。
CloudFlare
CDN自体は昔から知ってはいたが、そもそも静的に配信し、その速度を追求していた私にとっては競争相手だったため、今まで使ってこなかった。
しかし、ステラサーバーのために使い始め、ConoHaをやめたことによる不便を補えることがわかったため、積極的に活用するようになった。 これに伴ってCDNの特性と有効活用について検証を重ねたことも大きい。
メールプロバイダー
会社の仕事で日本語の情報がないものを含めて多数のメールプロバイダーを検証した。
最終的に実用しているのはSendgridとPostmark。 近年は自前のメールサーバーでメールを受け取ってもらえない問題が続いており、ほとんど大手プロバイダー以外のメールは死んでいる。そこでメールプロバイダー経由の送信を試しているのだが、それはそれで受け取ってもらえないことがあることが分かっている。
特にMailjetは相手に受け取ってもらえない率が高く、使い勝手や受け取ってもらいやすさを含めた実用性からSendgridとPostmarkという2つを使うことになった。
実用で2つに分けているのは、SendgridはMimir Yokohamaのメールを個人名義の契約で扱えないため。
AWS
こちらも会社の仕事で使うため、本格的に使い始めた。
多数のサービスがあることと、無料枠が結構大きいことが非常に魅力的であることは分かったが、一方で課金体系があまりにも複雑すぎること、AWSからの転出がかなり難しいことからあまり積極的に使いたくはないという所感を得た。
だが、Amazon SNSなどはかなり魅力的だ。
ラウドネスノーマライゼーション
現在はripcdに組み込まれているツールにラウドネスノーマライゼーションが追加された。
記事の公開が1月7日と年頭のものだが、これは久しぶりにかなり高度なものになった。 そして、今年最も高度な内容でもある。
音楽家として私が使っているテクニックをスクリプトに落とし込んでおり、実際は手作業で色々と確認しながらやっていることを、簡単に確認できる値を使っていい感じにするというのが難易度が高い。
DLVoice Utils
DLsite Voice UtilsはDLsiteの音声作品を管理・再生するためのツール群。 従来も似たようなものがあったのだが、メジャーアップデートに併せて公開した。
非常にピンポイントでニッチなものであり、これを使う人はいないかもしれないが、考え方は参考になるはず。
記事のほうでは、ついでに時々聞かれるものの、解説したことはなかったカスタム検索エンジンの話に触れている。
アップデートではウェブブラウザからディレクトリを開いたりもしている。
PureBuilder Simply 3
現在は3.2まで進んでいるが、issueを建てられたのを機に、去年早々にリリース予定でありながら、仕様がいまいち固まらず放置されていたPureBuilder Simplyのバージョン3をリリースした。
PureBuilder Simplyは普及期に入ったと考えており、普及に向けた環境整備を進めている。
公式サイト用のドメインも取ったが、全データ消失により記事データが失われ、順延になっている。 これが3.2の記事が出せていない理由でもある。
HiawathaとCGI
今どきCGIですごく悩んだのだが、これはLighttpdでは起きない問題で、「本来なら起きる問題だけど、そうなっているのはHiawathaだけ」ということにたどり着くまでに時間がかかった。
厄介なのは、RubyのCGIライブラリも、Rack/CGIもこの問題に対応していないこと。
Radeon RX7900XTX
コンシューマ向けのハイエンドビデオカードを使ったのは初めて。
思い切った選択だったが、性能にはとても満足しており、ビデオカードに起因してできないという足かせが解消されたのはかなり大きかった。 だが一方で、コスパの悪さも感じており、ビデオカードの重要性が下がって欲しいとも思うところだった。
記事ではRX7900についてハードウェアビデオアクセラレーションが効かないと書いてあるが、現在は対応済み。 ただし、AMFは動いたり動かなかったりである。
SSDの計測
前々から、「SSDのベンチマークは本当に微塵も参考にならない」「実性能が著しく低いSSDが多い」と感じていたが、ちゃんと計測できるようにして計測した。
やはりSX8200とMS950は圧倒的な優秀さだが、このように優秀なSSDはかなり少ない。
ベンチマークメソッド
世の中で開示されているベンチマークが私のワークロードでは本当に役に立たないため、ちゃんと参考にできるベンチマークメソッドを確立した。
特に「ウェブブラウザの性能は体感的な快適性にかなり近い」ということが分かったのは大きな収穫。 Intelプロセッサは巷で言われるほど悪くなく、確かに実用部分での性能は優れているということも感じられた。 28Wプロセッサはかなり良い。
日本語Linuxers
日本語Linuxers自体は2016年から存在していたが、ちゃんと公開に至るための手順が踏めておらず、メンテナンスもあまりされていなかった。
書き途中になっていた規約やガイドラインをちゃんと書ききって公開に至ったのが今年。 残念ながらあまり使われていないが、Linuxコミュニティとしてどんどん使っていってほしい。
Chienomiマイページ
Chienomiの熱心な読者向けに、既読管理ができる機能。 なぜかたまにうまく動かなくなっていることがあるのはご愛敬。 原因自体は分かっているが、根本原因が不明で、スクリプトを走らせ直すと直ったりするため、すっきりしない。
もっと大きいのはWeb Pushによる更新通知が受け取れるようになったこと。
これはユーザーの根強い要望があったから追加した機能なのに、誰も使っていない。 悲しい。
Threema
私が新しく始めたメッセンジャーアプリ。 有料アプリなので今まで試してこなかったのだけど、スマホメインならまあまあ快適に使えて良い。
しかしとても悲しいことに、私はThreemaでやり取りする相手がいない。
Masttermost
今までシステムの通知はDiscordを使っていたけれど、Discordを他の目的に使えるようにしたくて、Mattermostを利用し始めた。
動作はしているが、モバイル通知がメインのスマホであるX6ではいまひとつで、ちょっと使いにくいと感じている。
Revoltも検討したが、かなり面倒なのでやっていない。 より通知を見る機会が増えるよう、併せて宇宙庭園アカウントにDMを飛ばす機能も加えた。
記事は今後書く予定。
はるらぼ
「息抜きに好き勝手やるためのサイト」であり、kawaii future bass的世界観をウェブに取り込んだちょっと変わったサイト。
実験的要素を多く持ち、実験場でもある。
全データ消失
今年一番のトピックスとなった大惨事。
現時点でも被害のほどは計り知れない。 今でもすごくつらい。