「これからの時代はアセンブラが必須」という意見に対して
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週アスプラスのiPad教育の危うさとは 教育ハックの光と影という記事を読んだ。 ツッコミどころが多かったので、ちょっとこれについて言及したい。
機械語が必須だ、機械語を知っている人だけが高級をとる時代になる、というのは、単なるノスタルジーだ。
低レベルが重要だというが、実際のところ機会を直接叩く場合でもアセンブラでさえ書くことは今やまずない。 というよりも、ドライバであってもかなり複雑なコードになっているため、そのようなことは不可能だと言っていい。
実際、Linuxではドライバも見ることができるが、これをアセンブラで書けるかというと、極めて現実的でないことは一目で分かる。 仮に書いたとしても、クオリティが低下する上に移植性のないコードができあがる。 ドライバの移植性というのは難しいところだが、今やx86だけとは限らないのだし、クロスプラットフォームデバイスが前提となるだけにどのみち各アーキテクチャ向けに書くことになるのだから、いずれにせ移植性は必要だ。 例えそのまま動かないにしても、ベースとなるコードがあるかどうかの差は大きい。
もっとも、これはコーディングやエンジニアリングと全く別の次元にある問題だ。 話している内容が全く的を射ていない。 本当にプログラムが書けるのかすら疑問な発言だと私は感じた。