最小限の環境を作る「フォントえらび」
manjaro
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序
私は基本、4台のコンピュータを運用している。これはまんま「3部屋+携行」なのだが、それぞれの最終システムインストール日を見ると
- ThinStation P720 (2019-01)
- FM2A88X (2017-12)
- Z400 Workstation (2019-07)
- ThinkPad X1 Carbon 5thGen (2018-06)
である。ちなみに、これはjournalctl
すれば分かる。
システムセットアップ時に悩ましいのがフォントだ。 ここではManjaroを前提にして語るが、日本語フォント関連のパッケージは“font japanese”で検索すると62ほどあり、うち公式パッケージは源ノ角ゴシック、源ノ明朝、IPAフォント、花園明朝、さざなみフォントである。
フォント関連のAURパッケージはあまりメンテナンスされないことが多く、多くのフォントを維持するのはかなり厳しい。インストール時間もかかるので入れるのもしんどい。
ひとつにまとめて、それを/usr/local/share/fonts
などに入れて運用する方法もあるのだが、商用フォントの除外という手間もあるし、OS側(/usr/share/fonts
)との兼ね合いもディストリビューションが違ったりすると特に発生しがちなので割と難しい。
なにより、「フォントの数」と「画面の総ピクセル数」は ものすっごく 反応速度に影響するのだ。遅い遅いと思っていたマシンをまっさらにして1366*768なディスプレイをつないだら爆速になったりしている。 だから、メインマシン(もしくはフォントを使うようなアートワーク作業をするマシン)だけにフォントを積んで、他はessentialに運用したい。
ここでは私の経験に基づいてよいと判断したessentialを紹介するが、好みによることはご了承いただきたい。
先に結論
% trizen -S adobe-source-han-sans-jp-fonts adobe-source-han-serif-jp-fonts ttf-cica ttf-ume
- 商用フォント顔負けのクオリティで出せる源ノ角ゴシック、源ノ明朝
zsh-theme-powerlevel9k
やpowerline
を入れた場合に必要になるpowerlineシンボルなどまでカバーし、日本語コーディングフォントを必要する場合に有用なCica- MS日本語フォントにメトリック互換の梅フォント
という構成である。
好みのちょい足し
もう少し意味を補強すると、IPAフォントがあるとLibreofficeで文書をやりとりするようなケースでは有効である。 IPAフォントは公式パッケージなのでインストールしてもいいかもしれない。
さらにいえば、コーディングフォントは日本語フォントである必要はなかったりする。 私が様々なコーディングフォントで様々なコードや文章を書いた経験で言えば、長時間使っていて快適性が高かったコーディングフォントは
- Hermit
- Input Mono
- Fira Mono
- Meslo
- Camingo Code
- Roboto Mono
だった。
あと、私は個人的にMiguも好きなので、
% trizen -S otf-ipafont ttf-migu otf-hermit
好みのちょい盛り
ひょっとしたらスタイリッシュな欧文フォントがないことが不満かもしれない。 定番としてはSenとかだったと思うのだけれど、今SenはGoogle Fontsから外れてしまった。 Overlockも定番。これは個人的には静凛さんのチャット欄がOverlockなので馴染みがある。
ManjaroのロゴフォントであるComfortaaは最近のManjaroはデフォルトで入っていたりする。
あと、Joseffin Sansも好き。
かっこいいSerifフォントが欲しい、とかいうと特に定番はないので、GoogleでSerifカテゴリを選択して探していただくのがよかろう。 Serifフォントに関しては私は商用のHumanist Slab 712を使っていたりするし。 どうしてもお勧めというのであれば、MartelとかCormorant Garamondとか、Abhaya Libreとかだろうか。
そして個人的には源ノ角ゴシックも良いが、やっぱりモトヤフォントが好きだ。 それにこのラインナップでは丸ゴシックがない。
そこで小杉ゴシックと小杉丸ゴシックだ。 小杉ゴシックは元「モトヤ Lシーダ W3等幅」、小杉丸ゴシックは「モトヤ Lマルベリ W3等幅」のリネームである。 これらはApache Lisence 2.0でAndroidに載っていたフォントだ。
好みの盛り盛り
ドキュメントを書く上で使いやすいフォントに欠けるので、源暎フォントを追加している。 ただし、これはドキュメント生成、つまりPandocを使う端末のみ。
あと、本文フォントは「源暎ラテミン」よりも「元陽逆アンチック」のほうが人気があるので、それも入れておく
セットアップ
言葉はいらないよな?
<?xml version='1.0'?>
<!DOCTYPE fontconfig SYSTEM 'fonts.dtd'>
fontconfig>
<its:rules xmlns:its="http://www.w3.org/2005/11/its" version="1.0">
<its:translateRule translate="no" selector="/fontconfig/*[not(self::description)]"/>
<its:rules>
</
description>Re-define sans-serif, serif and monospace.</description>
<match target="pattern">
<test qual="any" name="family">
<string>sans-serif</string>
<test>
</edit binding="strong" name="family" mode="prepend">
<string>Joseffin Sans</string>
<string>MotoyaLCedar</string>
<string>Source Han Sans JP</string>
<edit>
</match>
</match target="pattern">
<test qual="any" name="family">
<string>serif</string>
<test>
</edit binding="strong" name="family" mode="prepend">
<string>Overlock</string>
<string>GenEi Koburi Mincho</string>
<string>Source Han Serif JP</string>
<edit>
</match>
</match target="pattern">
<test qual="any" name="family">
<string>monospace</string>
<test>
</edit binding="strong" name="family" mode="prepend">
<string>Hermit</string>
<string>Cica</string>
<string>Migu 1M</string>
<edit>
</
-->match>
</fontconfig> </
<?xml version='1.0'?>
<!DOCTYPE fontconfig SYSTEM 'fonts.dtd'>
fontconfig>
<its:rules xmlns:its="http://www.w3.org/2005/11/its" version="1.0">
<its:translateRule translate="no" selector="/fontconfig/*[not(self::description)]"/>
<its:rules>
</
description>Substitude popular Japanese fonts</description>
<
match target="pattern">
<test qual="any" name="family">
<string>MS Pゴシック</string>
<test>
</test qual="any" name="family">
<string>MS PGothic</string>
<test>
</edit binding="strong" name="family" mode="prepend">
<string>Ume P Gothic S5</string>
<edit>
</match>
</match target="pattern">
<test qual="any" name="family">
<string>MS P明朝</string>
<test>
</test qual="any" name="family">
<string>MS PMincho</string>
<test>
</edit binding="strong" name="family" mode="prepend">
<string>Ume P Mincho</string>
<edit>
</match>
</match target="pattern">
<test qual="any" name="family">
<string>MS明朝</string>
<test>
</test qual="any" name="family">
<string>MS Mincho</string>
<test>
</edit binding="strong" name="family" mode="prepend">
<string>Ume Mincho</string>
<edit>
</match>
</fontconfig> </