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計算機ハードウェアがどれだけ体感に影響するか、実体験を交えて解説

Live With Linux::practical

本記事は、ハードウェアに対する体感の少ない人に向けた、「コンピュータハードウェアの性能はどの程度利用に影響を与え、実際にどの程度必要なのか」ということの説明である。

実際に使ってきた性能や特性の異なるマシン間でどれほどの違いがあるものなのか、実用上のことで述べていく。

今回の記事はかなり詳細な内容で、経験がない人に向けて追体験できるような内容を目指している。 全て読むのは大変だろうが、ハードウェア感覚を身に着けたい人はゆっくりと追いかけ、特定の知りたい情報がある場合はピンポイントで拾うといいだろう。

なお、OSは原則としてManjaro Linuxにおける話であり、デスクトップ環境は特に言及しない場合、Cinnamonである。 ただし、ThinkPad G40に関しては主にMomonga Linux 5であり、デスクトップ環境はGNOME2である(部分的にはKDE4)。

また、全てのマシンにおいてLUKSによる暗号化が施されており、これによる処理の負担がある。 特にAES-NIの有無が大きく体感に関わってくる(LUKSがデフォルトでaes-xts-plain64を使うため)。 AES-NIがない場合、AES暗号は割と重く、また計算に時間のかかる暗号であり、CPUへの負担や全体的な体感への影響が大きい。

前提となるマシンの説明

Z400

parts specification
CPU Intel Xeon W3565
Memory 24GB DDR3-1333 ECC unbuf.
Storage 128GB SSD (SATA2, M.2)
Video Nvidia GeForce GTX750Ti
Year 2010

Xeon W3565は2010年当時、初代Core i7-XEのさらにもう一段上のポジションとなるメインストームワークステーション向けのプロセッサ。 当時としては極度の高性能を誇るいかにもワークステーションである。

ビデオカードはNvidia Quadro 2000が標準だったが、2画面しか出ないため、750Tiに換装してある。 また、当時はSSDは一般的ではなかったが、SATA M.2 SSDをPCIカードを介して取り付けてある。カード/ストレージ側はSATA3で接続できるが、ボードはSATA2までしかサポートしない。

A10

parts specification
CPU AMD A10-7870K
Memory 32GB DDR3-2133
Storage 120GB SSD (SATA3, Corsair FORCE LS)
Video
Year 2014

2015年当時でもかなり低性能だったAシリーズ。 IntelのCeleronからPentiumまでのポジションをカバーするが、その中で7850K(不具合交換で7870Kに変更)は最上位になる。 Core i3には届かない性能ながら、システムとして非常に安価に納まること、内蔵ビデオカードの性能が良いことがウリ。

このマシンはマザーボードによる機能性が重視され、少し特殊なマシンになっている。

P720s

parts specification
CPU Intel Xeon Silver 4114 2x
Memory 16GB DDR4-2666 ECC Reg.
Storage 256GB SSD (NVMe, Samsung 960Evo)
Video Nvidia Quadro P400
Year 2017

購入時のP720。

Skylake SPの4114プロセッサは800MHz-3GHzの駆動。 クロックだけでなくコア自体の性能もあまり高くなく、シングルスレッド性能は結構悲しいものがある (それでも、Xeon W3565やA10よりは少し高い)。

一方、非常に省エネであり、かつプロセッサが10コアを持っているのが特徴。 当時はデスクトップ用は4コアまでだったので、10コアが2機で20コア40スレッドというのは強烈な性能であった。

P400は市販されているどのGeForceよりも性能は圧倒的に低く、「画面が出るだけ」に近い。

P720r

parts specification
CPU Intel Xeon Silver 4114 2x
Memory 16GB DDR4-2666 ECC Reg.
Storage 256GB SSD (NVMe, Samsung 960Evo)
Video AMD Radeon RX580 (OC, 8GB)
Year 2017

現在の仕様のP720。より高性能な仕様から素の状態に巻き戻したが、ビデオカードが違う。

Linuxにおける安定動作と4kディスプレイへの対応のため、かなり無理矢理(物理的に)気味にSAPPHIRE Nitroビデオカードを投入している。

3700X

parts specification
CPU AMD Ryzen7 3700X
Memory 32GB DDR4-3200
Storage 256GB SSD (NVMe, Crucial P5)
Video AMD Radeon RX5700XT (OC)
Year 2020

最新のマシン。Linuxでの安定性とワッパを狙っている。

ビデオカードは盛り気味で、8GBのビデオメモリを選択する上で、5500XTではなくもうちょっとがんばった形。 電力を消費する5700XTだが、実際結構消費電力は少ない。 また、バランスそのものとしては3700Xと5700XTは釣り合っている。 (その上が高価な割に性能が微妙なRadeon VIIであり、Linux上で安定しているビデオカードとしては最高性能だが)

2020年のRyzenで中の上〜上の下になるマシンであり、お買い得感のあるレンジでは高めの構成。

G40

parts specification
CPU Intel Celeron 2.0GHz
Memory 1GB DDR-266
Storage 40GB HDD 4200rpm (IDE)
Video Intel 82852GM
Year 2003

これはどーーーしよーーもないThinkPadである。

デスクトップPCと同じパーツを使ったラップトップで、巨大であり、なんと4kg近くある。 だが、プロセッサがCeleronなので、当時のラップトップと比べても途方もなく遅い(何をするにもPentium4の倍くらい時間がかかる)。そのくせ消費電力は120Wもあり、でっぷりとしたバッテリーが30分ほどでなくなる。

XGAのディスプレイは14.1インチだが、上級モデルは15インチであり、15インチの筐体に14.1インチのディスプレイがはまる。Wi-Fiもなく、LANは100BASE-TX止まり(!!)

もしこれがPentium4の上級モデルだったならば、「持ち運べるデスクトップPC」としてなかなか魅力的に映ったかもしれない。

標準OSはWindows XP Professional。 メモリは標準の128MBから1GBに拡大している。

このマシンに関しては最終的にMomonga Linux 5が稼働していた。

E440

parts specification
CPU Intel Celeron 2950M
Memory 8GB DDR3L-1600
Storage 1TB HDD 5400rpm (SATA3, HGST HTS541010A9)
Video
Year 2014

外で使うサブマシンとして長く活躍したThinkPad Edge E440。 ThinkPadのエントリーモデルで、14インチながら2.5kg近い重量を持つ。

5万円くらいで買える性能的には底辺に近いもので、2コア2スレッドのHaswell世代のCeleron(800MHz-2GHz)は目立って遅く、ディスクもHDDを使用する。

比較的問題の多いマシンで、非常に不安定で悩まされたWi-FiチップのRTL8723BEを搭載し、EthernetもRTL8168。 ボタンがなく扱いにくいマジックトラックパッドを採用し、ディスプレイはHD。

Dynabook

parts specification
CPU Intel Core i5-2520M
Memory 4GB DDR3-1333
Storage 160GB HDD 5600rpm (SATA2, TOSHIBA MK1676GS)
Video
Year 2011

中古で買ってボロボロだが、現在も教育用マシンとして活躍するDynabook。 ボロい上にキーボードが腐っているが13.3inchでかなり軽いので、一時期仕事用に活躍した。 省電力が発達してない割にはバッテリーもちも良い。

一時期あった「32bit Windows7を載せるための4GB」マシンのひとつであり、標準OSはWindows7 32bit。

EthernetはIntelの82579Vだが、Wi-FiはAtheros 93xx。 ディスプレイはHD。

X1

parts specification
CPU Intel Core i5-7200U
Memory 8GB LPDDR3-1866
Storage 500GB SSD (SATA3, WD Blue)
Video
Year 2017

ThinkPadのフラッグシップ、ThinkPad X1。 外出用サブマシンという性格上、性能はあまり求めておらず、どちらかというとマイレージ性能重視。 ストレージもNVMeが選択できるものの、SATAのストレージを選択してマイレージ性能を伸ばしている。

ネットワークはEthernet/Wi-FiともにIntel。 ディスプレイはFHD。

デスクトップ利用

G40

歴史的にWindowsは重いものであり、良好な応答性を得ることは難しかった。 その点で言えばLinuxでもあまり変わらない。構成上、少ないリソースで軽く動くように調整することは可能だが、それでも今のように当たり前に軽かったわけではない。

いつ頃からデスクトップ環境は軽くなったのか。

G40はWindows XPとしては前期のモデルで、SP1の世代にあたる。 「爆熱CPU」と名高いPentium4を搭載する世代であり、CeleronはNorthwood-128Kとなる。3世代あったPentium4では真ん中の世代であり、爆熱の呼び声高いPrescottと違い、Pentium4シリーズの中では最も省電力である。

ちなみに、Prescottは爆熱と言っているが、実際のところ今日の高性能CPUと比べれば消費電力はかなり小さい。TDPが100Wを越えたと騒いでいたくらいだ。 しかし、本当の問題はリーク電流が凄まじかったということであり、電気ばかり食うようになって性能が上がらなかった、というのがこの話の本質である。そして、その問題はPrescottで生じたのであり、Northwoodではこうした問題は特になかった。 (手法上の問題はあったが、がそれはPentium4によって生じたわけではない。) そしてこれが取り沙汰されたのは、過剰なリーク電流と大きな消費電力による不安定さがあったためだ。

当時、WindowsでもPentium4とCeleronの差は非常に大きかった。 この頃のCeleronはWindows XPを動かせるようなものではなかった、と言っていい。 これはだいぶ大げさな言い方であり、実際当時のパソコンとしてはまともにWindows XPが動いてはいた。少なくとも、Pentium IIIとWindows 98の組み合わせと比べて大きく劣っていたわけではない。 だが、「マウスカーソルが重い」という観点から言えば、Pentium4が割とスムーズにカーソルが動くようになっていた分、Celeronのもたつきは大きかった。

Windowsではそれほど気にならなかったが、Linuxでは大きな問題があった。 当時のLinuxは、GNOMEはGNOMEサービスを、KDEはKDEサービスを起動する必要があり、これが結構重かった。 特にメモリの面で厳しく、G40は最大でも1GBしかメモリが載らないにも関わらずKDE4サービスとKDE3サービスを同時に起動すると1.5GBほどのメモリを消費した。

特に大きな問題は「ウィンドウスイッチが重い」である。さらにCompizという3Dデスクトップが採用されたが、これがビデオカードに対して重く、最終的にはウィンドウスイッチに数秒を要した。

もちろん、軽くすればそのような問題は生じない。だが、機能的なアプリが乏しく、強力なアプリのバリエーションを求める場合はGNOMEサービス、KDEサービスともに起動したいと考えるものだった。 するとウィンドウスイッチが重くなってしまう。機能を削ってスムーズな動作を取るか、デスクトップの重さを我慢して機能性を取るかを選択する必要があった。

また、もう少し前の世代だと日本語入力において変換が間に合わないという問題があった。分間150文字程度の入力でも先行入力になってしまい、変換するために待つ必要があったりした。 Linuxでは、変換をどのようにするかによった。Cannaはそもそもレイテンシが大きかったため、変換は常に待ちが発生していたが、IIIMFはそれと比べると軽い。一方、uimとAnthyの組み合わせは目立ったレイテンシはないが、キー入力からスペースの間隔が短すぎると変換ではなくスペースが入力されてしまうという問題もあったりした。SCIMはIIIMFと同じくらい。 そして予測変換のあるPrimeは数秒のラグがあり、まともに入力できるようなものではなかった。ここでも機能性と速度のトレードオフが発生していた。

当時はウィンドウスイッチを少なくするため、端末を最大化し、主にEmacsを使って過ごしていた。 「何をするにも足りない」のであり、なるべく快適に使うために、最大限の工夫が必要だった。

A10

そこから10年の時を経たA10はそうした問題をまるで感じさせない。 さすがにディスプレイを増やしたり、フォントをたくさん入れたりと多くのリソースを使うようにするともっさり感が出るが、あまり欲張らないようにすれば重くてデスクトップがしんどいということはない。

また、Linux自体の進展も大きい。当初Manjaroの起動時のメモリ消費量は6GBほどで、アプリを使っていると16GBを越えるメモリ消費があった。そして、AMD Catalystドライバはあまり品質がよくないため、遅いこともさることながら安定性が低く、動作はよく止まった。 一方、現在は起動時のメモリは1.5GBほどで、普通に使っていて8GBを使い切ることもほとんどない。AMDGPUドライバも安定性が高く高速だ。 このことから、同じA10でも当初は性能面に明確な不満があったのに対して、現在はおとなしく使っている分にはあまり気にならないようになった。

laptops

その間の性能なのはE440とDynabookだ。 PassmarkのスコアではA10-7870kが3562なのに対し、Core i5-2520Mは2307、Celeron 2950Mは1282となる。 Dynabookはあまり気にならないが、E440に関しては全体的に操作ごとの待ちが発生するため、明確に待たされる感じがあるわけではないにせよ、非常にもっさりした感じを受ける。 結果としてE440のレベルではデスクトップが重く、日常利用においてストレスフルだ。

比較すればA10に対してDynabookは明らかに反応が悪い。割と枯渇が発生しやすいこともあり、できればDynabookの利用を避けたいという気持ちも働く。 これはDynabookがHDDであることも大きい。アプリの起動時や、処理に時間がかかる操作のときにI/Oが刺さってしまい、並列作業に支障をきたす。もちろん、Dynabookが2コア4スレッド、A10は4コア4スレッドであるという違いもあるが、それよりもI/Oがずっと大きい。メモリが少ないのでメモリでカバーすることもできないのが難点。

desktops

A10, Z400, P720rの間での体感的な差は小さい。 だが、3700Xになるとビデオカードの影響か、描画速度が大幅に向上し、ウィンドウ描画、メニューなどのウィジェット描画、ウィンドウアニメーションなどが非常に高速になり、快適性は大きく向上した。 高性能なビデオカードは体感に大きく影響を及ぼすということがわかったが、RX580も他のビデオカード(Intel内蔵GPU, A10の内蔵GPU, Quadro2000, Quadro P400, GTX750Ti)と比べかなり性能が高いはずだが、体感はあまり変わらない理由はよくわからない。

日常利用

introduction

日常利用についてはそもそも用途が何であったかというもの自体が大きく変遷しているから比べづらいし、ウェブに関してはウェブそのものの変化が大きくまた語りづらい。

おおよそだが、

マシン 主な用途
G40 チャット(Firefox), 2ch(おちゅ〜しゃ/JD), メール(Sylpheed), メッセージング(MSNMessenger), プログラミング(Emacs, Bluefish, Kdevelop), 執筆(Leafpad), 音楽再生(xmms, Audacious)
A10 Twitter(Mikutter), 2ch(V2C), メール(Claws Mail), ウェブ(Firefox), プログラミング(Kate, Vim), 執筆(KWrite, Gedit, Leafpad), 音楽再生(Amarok)
A10/Z400 Twitter(Mikutter), メール(Claws Mail), ウェブ(Vivaldi), ビデオ再生(Chromium, mpv, SMPlayer), プログラミング(Atom), 執筆(Leafpad, Mousepad), 音楽再生(Amarok, Clementine)
Z400/P720 Twitter(Tweetdeck), ブラウザゲーム, ビデオ再生(Chromium, mpv), ウェブ(Vivaldi), プログラミング/執筆(Atom, VSCode), 音楽再生(Clementine), メッセージング(Discord)
P720r/3700X Twitter(Tweetdeck), ブラウザゲーム, ビデオ再生(Chromium, mpv), ウェブ(Vivaldi), プログラミング/執筆(VSCode), 音楽再生(Clementine, Audacious)
E440 プログラミング/執筆(Kate, Atom, Vim)
Dynabook プログラミング/執筆(Atom, VSCode)
X1 プログラミング/執筆(VSCode)

という使い方になっている。 (中古で買ったのでA10よりZ400のほうが後だ)

近年はほとんどがウェブに統一されてきているので、ウェブブラウザの利用率が圧倒的に高く、利用頻度が高いのは

  • Tweetdeck
  • YouTube
  • Amazon (incl. Prime Video, Prime Music)

である。また、利用していたOSは主に

|G40|Fedora Core, Momonga Linux| |A10|Mageia, Sabayon Linux, openSUSE, PCLinuxOS, Vine Linux, Manjaro Linux| |E440|PCLinuxOS, Manjaro Linux| |Z400〜 / Dynabook〜|Manjaro Linux|

G40

G40の場合、そもそもウィンドウスイッチが重いので、並列でいくつも開いて、というのは割と厳しい。 とはいえ、実際にはメーラー、エディタ、ブラウザの3つを開いていることが多く、おちゅ〜しゃを使っているときはこれらを閉じていた。

インターネット利用に関してはG40ではマシン性能で重いと感じる余地があまりない。 当初、64kbps ISDNだったので圧倒的に「回線待ち時間」が長く、インターネットを利用する時点で「待つものだった」というのもあるが、G40自体がLANも100BASE-TX留まりという仕様であり、うちのADSL回線は1.5Mbps理論値で実速度は200kbps程度だったから、ADSLになった後もインターネット利用は待つものであり、その待ち時間と比べればPC性能はずっと高い。

明らかに重いのはBluefishによる編集だが、HTMLプレビュー機能を持つBluefishはそもそも低速なアプリであり、かなり最近になっても(少なくともA10で動かしても)重いままだったので、単純に性能の問題だと言ってしまうのは無理があるかもしれない。

この頃は重さよりもLinux環境の不安定さのほうが問題で、よくアプリが落ちる、特に日本語入力周りがあまり安定しないのが悩みどころだった。 もちろん、基本的な機能的にはWindowsよりずっと優れているし、SylpheedやGaimといった強力なアプリが存在することもあり、積極的にLinuxを選択する理由はあった(Momonga LinuxのAnthyの変換力もよかった)が、「ストレスなく使える」というのは遠い世界の話だった。

その意味で、G40を「パワー不足だ」と感じることはあまりなかったかもしれない。 性能面で明確に感じるのはストレージの少なさと遅さ、メモリの少なさ、画面の狭さあたりである。 特にメモリはこの時点で余裕を持って使うならば4GBは欲しいという状態であり、標準128MB、最大1GBというのがいかに少ないかわかるだろう。

また、Momonga LinuxにはOmoiKondaraというものがあり、これはソースパッケージからのビルドを行うものである。Arch LinuxにおけるABSと似ている。 OmoiKondaraを常用する場合はGentooと似たような使い方になってくるのだが(正確にはやっぱりABSのほうが近い)、この場合はパワーがあればあるだけ嬉しい、という話になる。 だから、このケースにおいてはG40に明確なパワー不足を感じていた。

A10

A10はこうした不足を感じることがそもそもなくなっていた。 AMD A APUは「非力なCPUに非力なビデオカード」というイメージが強い人も多いだろうが、意外と処理効率はよく、A10は性能こそ低いものの枯渇しにくく、想像よりは性能が高い。また、ビデオカードもトリプルディスプレイに耐えるだけの性能があり、デスクトップユースでは結構な万能性を感じる。むしろPCに慣れていない初心者や、対話的操作に頼るライトユーザーには万事に足るちょうどいいオールマイティと言っても良いくらいだ。

また、A10は当初、Catalystドライバの不出来からかなり描画が不安定であり、またマルチディスプレイではマウスカーソルが壊れたり、描画が止まったりという多くの問題があった。 さらに、MikutterとV2Cがかなり重く、メモリを多く使うこともあり、20GB以上のメモリ使用量が常にあるような状態であった。 このため、この頃のA10の印象は「なんとかがんばっている」感じだった。

ところが、A10はいまなお現役であるが、AMDGPUドライバが安定して性能もよく、8GBでもメモリが余りあるような状態になったため、重さをまるで感じない。これもあってA10に通常利用で性能の不足を感じることはなくなっている。

ただし、これは「重いことをしない」という但し書きがつく。 AURからのパッケージビルドを含めたビルドは重く、なるべくならAURのパッケージは避けたいという気持ちにもなる。

画面もFHDを3枚出していると重さを感じるし、4kディスプレイは30Hzでもいっぱいいっぱいで、それ以上の画面が出せない。 Flashやブラウザゲームは重く、明確なもたつきがある。特に重い(最近軽くなったようだが)ジェミニシードに関しては「かろうじて動く」レベルだし、DMMのブラウザゲームはタイトルによっては動くか動かないかの境界あたりにあるものもある。

また、SSHで大量のデータをやりとりしている場合CPUパワーに余裕がなく、SSH+EncFSだとストレージと回線の速度の上限まで出ない。あまり枯渇しないため「明らかに不足している」という感覚を持つことが少なく、結果的に快適性はそれなりに高いが、より多くの時間がかかる、多くの待ちが発生するという意味でパワー不足は否めない。

ただもう、このことからわかると思うが、「やり方を制限したり、やることを制限すればだいたい普通に使えるもの」なのだ。 性能の不足というのはより多くの制限を課したり、厳しい制約を課したりすることを意味する。 そしてそれはコンピュータスキルが高い人ほど直面する問題であり、対話的な作業をゆっくりやることしかできない人が気にする余地はもはやない。

Z400

Z400はわずかながらA10よりも性能が高い。PassmarkのスコアはA10にも劣るものの、実タスクでは処理時間は1割程度短い。

Z400の印象は、「ぱっと触った感じ速いが、意外と時間がかかる」である。言い換えれば、随分速い印象を持つが実際にはそこまで速くない。 24GBというメモリは4+4+8+8といういびつなものである。マシン自体はメモリを6枚挿せるようになっているが、もともとの8GBでは足りないし、20GBでも微妙に足りないという状態から、8x2を足して24GBという積み方になった。

A10よりわずかに速い、ということは体感的な差は微々たるものである、ということができる。だが同時に、体感できる程度の差であるとも言える。 特にパッケージビルドが速くなったことは日常的に感じる部分であり、多くの場面で帯域の狭さを補えるほどに速い。 また、アプリ起動も少し速い。

目立ったところとしては、当時プレイしていたFLOWER KNIGHT GIRLというゲーム(当時はFlashゲームであった)がA10では結構厳しかったが、Z400だと多少は余力があった(Quadro2000のときは余力はなかった)。 補足すると、Flashゲームは総じてWindowsとの性能差があり、HTML5に改修された際に皆一様に「重くなった」と口にしていたが、Linuxerの身からすると「かなり軽くなった」と感じた。(それでも割と重いゲームだが)

また、当時していた他のゲーム(こちらはWindows)でマビノギ英雄伝というゲームがあったのだが、こちらの動作もいくらかよくなった。Quadro2000のビデオ性能はA10とほぼ互角なのだが、GTX750Tiの方はそこそこ性能があるため、GTX750Tiに換装した後は乱戦でもコマ落ちが減ってプレイしやすくなった。

両者のどちらが性能的に良いか、という点ではZ400を選択しやすいのだが、乗り換えるほどの差があるわけではない。また、Z400は個々の帯域こそ狭いものの全体では帯域豊富で拡張カードによって大幅な強化がしやすく、一方A10はマザーボードにFatal1ty FM2A88X+Killerを使っている関係でサラウンド出力や光出力など機能豊富でUSB3も利用可能であることから優劣つけがたい。 細かなことを言えば、A10はUEFIだがZ400はBIOSのみで、かつZ400は起動ディスクを選択することもできないことから、WindowsとLinuxの両方を使うことは少し負担が大きい。

このように性能には差が小さく、機能的には優劣つけがたい両者だが、意外にも感覚には少し違いがある。 A10は安定したあとはA10はハードに使わない人にとってはバランスの良いマシンという印象になった。それと比べ、Z400はパワーがあるマシンという印象が強く、使いこなすには少し知識が必要だという印象を持った。具体的にどこが、というのは難しいが、少なくとも使うにあたって意識すべきことを述べればその数は違う。

また、nvidiaビデオドライバの関係上、スクリーンキャストやスクリーンショットでよくウィンドウが欠ける。 さらに、マルチディスプレイ環境ではデスクトップ上のウィンドウ自体が欠けることもあり、この意味で使い勝手はいまひとつ。

P720 / P720r

これらのマシンは性能的な不満に乏しく、あまり強い買い替え動機はなかった。むしろ、P720の購入は耐久性や安定性を気にしたのと、研究上の利用、そしてプロモーション上の理由が主だった。 P720は以前の記事で述べたように性能最優先だったわけではない。だが、将来的に8160TとP6000を組み合わせることを想定していた。

標準状態であるP720については、期待したほどの(数値ほどの)性能はない、というのが基本的な感想である。 そもそもQuadro P400ビデオカードはGTX750Tiと比べてもかなり性能が低く、NVSほどではないが「画面が出るだけ」のビデオカードである。 また、Xeon Silver 4114もコア数が最優先でコア性能は相当低い。 一見すると魅力に乏しいこのマシンだが、実は8160T+P6000という構成と比べてもこっちのほうが魅力的であった。

というのも、日常利用の消費電力が90-145W程度であり、A10比で+20W程度にとどまり、Z400比だと-40W程度である。

そう、Z400は「割と電気を食うマシン」なのだ。それと比べるとP720は目立って消費電力が低い。そして、A10が消費電力は低いが性能的に伸びしろもないのに対して、P720は「特定の条件下でのみ速い」のだ。 3700Xの記事で述べたが、xz圧縮に関しては3700Xよりも速いし、私が開発していたプログラムは基本的に並列実行ありきであったため、一般的な高性能コンピュータではとても出ない性能を発揮することができた。 この「本気を出せばすごいが、普段はエコなマシン」というのは非常に良い特性であると思われた。実際、パワーを必要としていないときはA10でもZ400でも特に困ってはいなかったわけで、そんなにすごい処理能力は必要ない。しかし、研究や開発では相当なパワーを必要としたため、まさに欲するところであった。

P720は体感、速くなったとも遅くなったとも感じない。 ベンチマーク上で言えばCPUはシングルスレッド性能でもA10-7870K及びXeon W3565よりも高く、一方P400はGTX750Tiの半分程度の性能である。さらにいえば、SATA3のSSDをSATA2で接続するZ400からNVMeで高速と名高い960Evoを接続したストレージに変わってもいる。結構な差が出そうなところであるが、実際にはあまり変わらない感触であった。

一度、8160TとP5000という組み合わせに変更したが、途方もない電力と熱に耐えかねて、生活苦もあり短期間で売ってしまった。ほとんど研究でずっと回していただけ(この構成で使っている間は日常的な利用はZ400でしていた)なので日常利用について述べるのは難しいが、4114が負荷をかけてもなかなか消費電力が増えないのに対して、8160Tは簡単に400Wとかいく。 そして、思ったより遅い。8160Tを2機積めば処理は一瞬で終わるだろう、と期待したのだが、確かに数倍速くなり、徹底した並列化がされているタスクは一瞬で終わるようになったが、どちらかというとタスク数そのものを増やす戦略であったため、体感的には地味だった。

それでも、従来解析速度がデータ増加速度より遅かったため、未解析データが蓄積される状態だったが、それを解消できたのは事実だ。だが、メインマシンとしてはそこまで尖った特性よりも、標準状態のバランスの良い高性能のほうが好ましく思えた。無事データを解消して研究に一区切りついたこともあり、その構成は終了した。

そして素のP720の状態に戻ったわけだが、4kディスプレイを投入したところ、フリーズしてしまう問題が発生したため、RX580(OC, 8G)への積み替えを行った。 ちなみに、このカード、幅的にP720には入らない。ケースを凹ませてやる必要がある。

この積替えで消費電力は+20〜30W程度変動している。ビデオカード高負荷時の最大消費電力は+100W以上。 Z400よりは省電力だが、省エネながら高性能という元の魅力は少し色あせてしまった。

だが、4114は

  • コア数が多い
  • コアが休止しやすい
  • ブーストがかかりにくい
  • ガバナー変更の影響が非常に大きい

といった特徴があり、「中負荷時」などの言い方よりもずっと省電力傾向が強い。これは、ちょっと何かしたところでなかなか消費電力が増えないためだ。その分熱的にも有利で、「大した性能は出てないけど使いやすい」という、かなり魅力的なマシンである。素の仕様でも40万くらいするので、今40万出せばどれだけ性能出たマシンが買えるか……とは考えないようにしたいが。

日常的な利用で「速くなった」と感じにくいのは、そもそも利用形態そのものがウェブに依存するようになったというのも大きいだろう。ウェブは大概に速いものではないし、そもそも私はとても速い回線というのを使ったことがない(どんなに速くても50Mbps程度が最速である)のでウェブの動作に占めるコンピュータ性能による部分は非常に小さく、スマホならまだしもPCではそんなに性能を要求する状態にない。

だが、単にデスクトップを触っているときに感じる「あまり変わらない」は飽和に近い話で、性能面の話をするような場合は大きな差がある。

例えば、AURのパッケージビルドは所要時間が全く違うし、xz圧縮にかかる時間もまるで違う。(もちろんそれがパッケージビルドにかかる時間の差にもなっている。) SSHも軽いし、libx264/libx265によるエンコーディングの時間も全く違う。 別にA10やZ400でできないわけではない(実際P720が入る前はそれらのマシンでやっていた)のだが、xzは倍以上の速度が出るし、ほかも並列化されているものは倍近い処理速度が出るため、その手の処理を行うときはあまり他のマシンでやろうという気持ちは起きない。

また、ゲームをする場合は、本格的なゲームもプレイできるし、DMMのブラウザゲームも軽いため、ゲームするときもできればP720rでという気持ちがある。実際には3700Xが入るまで寝室のマシンはA10で、ブラウザゲームは主に寝室でやっていたが、どうしても重く、プレイに時間が倍くらいかかったりするので、動機としても差が出る。

そもそも、FHD7枚分の画面を描くことができるのは(3700Xが入るまでは)P720rだけだし、多画面を出したときに重さを感じないのも(いや、さすがにFHD7枚になると重いが)P720rの強さでもある。

また、コア数が多いため、重い処理に入っても動作が重くならない。プロセスが暴走した場合も難なくkillできる。 この「余力感」「余裕感」にはA10やZ400とはすごい差がある。

「速そうに感じるが実際は結構遅い」Z400とは対称的に「普段は遅く感じるが実は余裕たっぷり」というのがP720rだ。 「普段は遅く感じる」というのは、やはりシングルスレッド性能に乏しいことによる。一般的な利用では40ものスレッド数を駆使することはなく、シングルスレッド性能はラップトップのCore iプロセッサと大差ないことから、「速い」と感じる機会が少ない。 周波数が上がりにくい特性もあって、「遊んでるコアがたくさんあるのに遅い」と感じることが多い。

普通に対話的に使っているとラップトップ並の遅さだが、その状態では余力があり、多数のプロセスを起動したり、並列化されたプログラムを書けば速い、というのはなかなか上級者向けの使いこなしが必要なマシンだ。

また、A10やZ400は50%以上の使用率を保ったままそれなりに動作する印象だが、P720の場合は1スレッドが100%でもCPU利用率は2.5%に過ぎず、10%を越えることはほとんどないにも関わらずCPU待ちが発生するため、処理時間はA10やZ400よりも短いにも関わらず、よりパワー不足を感じる。

3700X

3700Xは全方位に強いマシンだ。現行最新型だから、というのもあるが、今まで使った中でこれほどまでに不足感のないマシンはなかった。 基本的な特性としてはA10に似ていて、バランスが良い。ただし大きな違いとして、かなりうるさいということと、圧倒的にパワフルだということがある。

アイドル時50W、デスクトップ利用時80W、起動時180Wというのは基本的にA10と大差なく、フルロード時は大幅に上回る。 Ryzen付属のCPUクーラーの音が元々大きい上に、3連クーラーを持つ5700XTはFHD7画面分を描画した段階で唸りを上げるため、なかなか不安になるが、同条件であればA10よりも省電力。もちろん、P720rやZ400よりもずっと省電力だ。

しかし、A10は全体的に遅く、「必要最低限の性能はあるが、別に余裕があるわけでもなく、ライトユーザー向き」という性能特性なのに対し、3700Xはどんなユーザーであれ性能に不足を感じる状況は非常に限られ、逆に従来の「普通に動く」ではなく「めちゃくちゃ速い」と感じる。

特にビデオカードの効果が大きく、ウィンドウアニメーションや、メニュー表示、ワークスペーススイッチなどが猛烈に速い。 また、アプリケーションの起動なども速い。 さらに、5700XTにはVP9デコーダが入っているため、VP9の4kビデオがスムーズに動くようになったのも大きい。なお、3700XならCPUパワーでも60fps 4k VP9でもよほど重い動画でなければdropはあまりない。

3700Xの性能は明らかに「必要」というレベルを越えている。ただ、それほど尖った性能というわけでもく、万人向けの万能タイプであるのは確か。何より圧倒的なワッパが光る。5700XTの存在が全体の消費電力を大きく押し上げており、少し方向性が定められているが、 このマシン自体は使いやすい万能型だ。Ryzen7 Pro 4950Gならより「超高性能なA10」みたいな印象になったことだろう。 やはりA10のバランスの良さ・総合力は一般的な使い方においては非常に好ましいようだ。

より静かで省電力・少熱なマシンならより良いだろうが、内蔵ビデオカードの性能はそこまで飛躍的に上がっているわけでもなく、特にビデオカードを要求するような用途に耐えるようになってきていることはないため、現状の使い方ではビデオカードの問題は避けて通れない。 特にビデオカードはCPUは有り余って速さを感じなく成るのに対し、高性能なものを使えば様々な場面で恩恵が大きいため強力なビデオカードを使いたいが、強力なビデオカードを使うことは電気、熱、サイズ、コスト、騒音など様々な面で負担が大きく、使わないで済めば使わないほうがいいし、使うとなると性能が高いものほど負担が大きく、悩ましくもある。

Radeon 5700XT OCは現状ではAMDとしては最上のGPUといっても良い。 モデルとしては上にRadeon VIIがあるが、現実的に入手可能な状態になく、性能的にも5700XT+αといったところでOCモデルの場合性能差はかなり小さい。16GBのビデオメモリは魅力的だが、今AMDのビデオカードがほしいなら5700XTのOCモデルというのは最も高性能なチョイスになる。

一般的なWindowsユーザーの感覚でいうと、Radeon 5700XTはGeForce RTX2060SUPERからGeForce RTX2070SUPERの間というふうに言われている(Radeon VIIのほうはGeForce RTX2080相当だとか)。 だが、Linuxの場合はドライバの性能に大きな差があるため、2080と同等、場合によっては2080Tiを喰うほどの性能を見せる。(いや、逆にゲームによってはRTX2060にも劣るわけだが)

ビデオエンコーダの性能は圧倒的にNvidiaに軍配が上がる。スクリーンショットやスクリーンキャストをあまり重視せず、マルチディスプレイもそれほど必要としていない人であればLinuxでもNvidiaという選択肢は普通にアリだ。 とはいえ、NvidiaのLinuxドライバの開発があまり活発でなく、古い仕様のまま放置されている現状を考えればRX5700XT OCというビデオカードは現状Linuxに適した最強のビデオカードであると言うことができ、実際にその性能によって明確に良いエクスペリエンスが提供される。

ほとんどの場合有り余る性能によって何の不自由も感じない。ビルドも、ビルドそのものはかなり重いもの(例えばmozc)でもtmpfs上に置けばすぐ終わる感じである。 ただし、パッケージビルドに関してはxzがP720ほど速くはないため、特にブラウザパッケージのインストールで重さを感じる。 また、8コア16スレッドはマルチスレッド化されたプロセスの暴走に耐えられるほどには多くはなく、CPUに起因する反応低下はある。 もっとも、反応しなくなるのはほとんどの場合I/Oによるもののため、その意味ではフリーズはしづらくなった。

ものすごくパワーを要求する局面では不足を感じることもなくはない。3700Xは高性能ではあるが性格的には一般向けCPUのテイストであり、異常なほど速いCPUではないし、RX5700XTもAMD最上位とはいえマニアでなければ手が出ないようなビデオカードではない。

結果としてその性能は全方位に安定して高性能であり、バランスが良い、その上で非常に高い次元にある、というまとめ方になる。 少なくとも、Z400からP720でさして印象が変わらなかったのに対し、P720rから3700Xは「速いマシンに変えた」と感じられる速さがある。

E440

今回紹介する中では最もストレスフルなマシンがE440である。

トラックパッド(というかボタン)がどうしようもなく最悪である、という問題もあるが、それを置いておくとしても何をするにも「待つ」マシンだ。

リソースがいる時代になってからのマシンであり、リソースがあることを前提としたシステムであるために、単純に性能でいえばG40と比べ物にならないほど高いはずだが、アプリを起動するにしてもなにか実行するにしても、ディスク待ち+CPU待ちになるためかなりきつい。 8GBに拡大したメモリを積んでいるため、メモリ的に軽い環境にしてtmpfsを使えば多少マシにはなるが、tmpfsにそれほど割けるほどのメモリ空間ではなく、むしろcacheに回した方が速い面もあるため、かなり悩まされる。

ディスクI/Oが辛い、というのはわかりやすいところではあるが、実際はよりディスクI/Oに劣るDynabookと比べても圧倒的に遅いため、やはりCPU性能が厳しい。CPUが張り付いている間はfcitxの反応も落ち、マウスも飛び飛びになったりするため、対話的操作でお茶を濁すこともできず、コマンドは打っても応答せず、となるのでどうしようもない。

ほとんどの場合エディタ+端末というようなシンプルな状態で使い、ブラウザなどを使うときはそれ単独にするようにし、なるべくリソースを使わないブラウザ(例えばRekonq/Falkon)を使うことで緩和するなど結構な工夫をしないと、とにかくもったもたでストレスがたまる。

Dynabook

世代的にはE440よりも古いものだが、CPU性能は第2世代Core i5ということでE440よりは良い。

世代が古い分規格が古く、そのあたりはA10とZ400の関係に似ているが、E440が搭載するCeleron 2950Mがあまりにも、あまりにも遅いため明確にこちらのほうが快適である。

ディスクI/Oが遅いため、多くのファイルアクセスを伴う処理やアプリの起動時などはかなり重いが、アプリ起動後に関しては結構さくさく動くため、ストレスは少ない。 エディタやプレゼンテーションなど対話的操作を主とするサブ機としてはあまり困らない性能である。SSDに換装すれば性能的にはもう少しがんばれるだろう。

メモリが4GBに留まるが、2GBとは違って4GBあれば「今使ってないアプリは常に閉じる」というだけで行けるため、そこまで厳しくはない。ただし、パッケージビルドはとても重いため、できればAURパッケージは使わずバイナリパッケージだけですごしたい程度の性能ではある。

X1

第7世代のCore i5のラップトップとして高性能な部類に入るX1。 X1の仕様の中では速さより省エネに振っており、2017年のラップトップとしてはミドルクラスになるだろう。

ビルドなど計算力がいる処理はとてもじゃないがやりたくないものの、全体的に余裕があり、対話的操作を主とするなら全然いける。 ある程度のAURパッケージの導入も割り切りさえあればいけるだろう。

実は、会社用のPCは第10世代 Core i7を搭載する2020年式ThinkPad X1 Carbonなのだが、速度的にはこちらのほうがだいぶ遅く、日常利用でも割と不満がある。 そうなってしまう原因はディスプレイにあり、このX1は2560x1440のディスプレイも選べるがFHDにしているのに対し、最新型X1は4kディスプレイを選択した。だが、最新Core i7といえど4kディスプレイの描画は重く、描画周りが結構遅いのだ。端末に文字を出すのも遅いため、出力のあるタイプのコマンド実行はNVMeストレージであるにも関わらずこのX1よりも遅く、特にブラウザが遅いことからエクスペリエンスがよろしくない。

それと比べ幅広く使えるような高性能に仕上がっており、パワーのいることをしないのであれば快適に使える。 配慮としてはA10よりも必要で、母艦デスクトップに対するサブという位置づけは変わらない。 計算力をゴリゴリ使うようなタイプでなければメインPCとして使ってもそれほどストレスはないだろうが、計算力がいる局面にはやや荷が勝ちすぎる。

ウェブブラウザ

G40

G40の場合、だいたいMozilla 1.6や、Firefox 0.1の頃からのスタートである。 そもそも回線も遅かったので、現在のウェブとはだいぶ違う。

ウェブブラウザは現在と違い、とても軽いアプリだった。 正直、Mozillaは結構重かったが、Firefoxは1.0になるとだいぶ軽く仕上がっており、表示するページも至ってシンプルなものであったため、ほとんどは回線時間に費やされていた。

どちらかというと、当時は「IE専用ページ」ばかりだったので、そちらのほうが悩まされた。

ウェブが重くなってくると、G40で描画するのは現実的でなくなっていく。

A10

通常のページはそれほど問題ない。 ただし、リッチなページに関しては描画に入るまでが少し遅い。

ブラウザゲームの動作は極めてギリギリ。 ディスプレイが低解像度であれば多くは動作するものの、著しいコマ落ちを発生させるゲームもある。

Z400

ビデオ性能面でA10に勝るためか、A10よりは全体的には軽く感じられるが、ページによる。 ページによってはかなり遅い。

また、なぜかGoogle Chromeの起動が目立って遅い。 DMMのブラウザゲームに関してはA10よりも総じて軽い。

P720/P720r

RX580のビデオ性能のおかげで描画は軽く、またそれはP400を使う場合でも同様である。

描画速度は問題ないが、起動時はそこまで軽くない。 コア数が重いため、起動のためにデスクトップがもたつくようなことはないが、単一のコアが100%に張り付くこととなり、A10やZ400と比べて「ある程度速い」という程度で、ストレスなくすぐ起動するわけではない。

ブラウザゲームも全体的には快適である。 P720はかなり重さを感じるが、P720rに関してはかなりサクサク動作である。 ただし、「非常に速い」というわけでもなく、例えば3倍動作が可能なあいりすミスティリアなど、かなり高速な進行が可能なゲームに関しては、より高性能な端末を使うことでより高速に動作するし、高性能なスマートフォンを使ったほうが速い。

3700X

かなり軽い。

正常なページであればかなりサクサクと描画され、相手サーバーやネットワーク時間に対する描画時間が非常に短いためブラウザの描画能力に対してネットワークから向こうの速度が圧倒的に遅く、描画能力の不足を感じることは少ない。

この描画能力は七難隠す面もある。 効率が悪く、無駄な計算に時間がかかる、重い処理を多くするようなスクリプトでも高速に実行できてしまう。 そのため、開発時は効率の悪いスクリプトを見逃すことにもなる。

また、性能が高いと言っても、Tweetdeckのような極めて問題のある動作をするスクリプトが正常に見えるほど速いわけではない。3700Xであってもクリックターゲットは正しく選択されない。

ブラウザゲームでは軽さが光る。どうしてもレスポンスが遅い傾向がある神姫PROJECTも連打時以外は軽く、良好な応答性を見せる。

E440

総じて非常に遅く、軽いブラウザを選択する必要がある。 これは、あくまでも軽いブラウザであり、例えば(Presto) Operaなどのことである。 Firefox QuantomやChromiumのような「速いブラウザ」の場合、とても遅い。

Dynabook

E440ほどではないが、総じて遅い。

ChromiumやFirefoxの利用はなんとか許容できるが、待ち時間はかなり長いし、起動中はウィンドウスイッチが重いのでブラウザ利用中はブラウザだけを利用するような形になる。 多くのタブを開くのは、メモリの面でも厳しい。

X1

明確なレンダリングの遅さを感じる。 起動時間はそれほど長いように感じない。

スクロールに従ってレンダリングするようなサイトでは間に合わない傾向が強い。

ブラウザゲームの動作は重いもの厳しい。 また、Flashの動作も厳しい。

研究・高負荷

私の研究においては個々のプログラムは特に並列化されていないが、非常に多くのプロセスを生成するようになっており、マルチスレッド性能が求められる。

また、いくつかの並列化された高負荷なプログラムもある。さらに、パッケージビルドにおけるcc, xzやffmpegも踏まえて述べる。

G40

負荷のかかることなど、とてもではないができない。

A10

4コア4スレッドであり、それなりに並列処理に向いているように思えるが、1万を越えるプロセスをさばくのは難しい。明確に重く、また遅い。

並列化されているメリットはあまり感じられない。

Z400

xzのようにマルチスレッドを100%使うプログラムではそれほど速いわけではないが、4コア8スレッドの恩恵でA10と比べると多数のプロセスを起動する場合は強い。

古めのマシンということもあり、高負荷時の性能の割には電気を多く使う。 実際に性能を出すためにはA10とのタスク分散が必須だった。

シングルスレッド負荷が高い場合の性能はA10とあまり変わらない。

P720

高負荷環境では普段とは見違えるほど性能が高い。多数のプロセスが動作する場合も、並列化されたプログラムを実行する場合も3700Xをも圧倒する性能を見せる。

プロセス数が3万を越えても持ちこたえる並列に対する強さが魅力的。 処理能力はA10+Z400の2台よりも高く、こうしたケースにおいてはP720も割高感はない。

現在においては3950Xのほうが性能が高い可能性が高いが、当時としてはなかなか得がたい性能だったと言えるだろう。

3700X

常にパワフルであり、常に感じるように高性能なので高負荷にも強く、処理時間も短いが、十分に並列化されていると思いの外伸びない。

ffmpegは強いがxzはそうでもない、というのがその程度を表しているだろう。処理能力を計算量で表すような状況に適応したプロセッサではない。そのようなケースでは少なくとも3950X以上のプロセッサを必要とするだろう。

なお、libx265による処理能力としては、landscape FHDで40-100fpsくらいだが、portrait 4kや特殊なサイズだと6fps程度まで落ちる。 一方、並列処理によって画質が大きく落ちるVP9においてはシングルスレッド性能の高さにより、FHDで15fps程度は出るため、場合によってはH.265に代えて使用することが考えられるくらいである。

また、大量のビデオデータの処理を伴う場合、現状AMDのビデオアクセラレーションがそんなに速くないので、RX5700XTといえども適応しない。

E440

日常利用でもいっぱいいっぱいであり、とてもじゃないが高負荷での利用はできない。

Dynabook

メモリも足りない。 高負荷には対応しない。

X1

AURのパッケージビルドくらいはなんとか…という感じだが、高負荷処理ができるようなものではない。

チューニング

一番はディスプレイの量

ディスプレイの総ピクセル数はレスポンスに非常に大きな影響を与える。 性能の低いE440やDynabookがそれなりに使える(E440は厳しいが)のはHDディスプレイであるというところも大きいだろう。

A10, Z400ともに4kディスプレイは出せるものの、実際にやると非常に重い。 いかにも重いというよりも、全体的にもっさりした感じになり、レンダリングを伴うアプリケーション、例えばウェブブラウザ、ドローイングソフト、オフィススイートなどが重い。 一方、ディスプレイをHDにするとかなり軽くなり、それほどストレスなく使えるようなる。

逆に多くの画面を描く場合は非常にビデオカードの性能が要求される。 RX580 OCは8kのデスクトップを描くのにいっぱいいっぱいであり、ややもっさりする。RX5700XT OCならば快適に動作する。ゲームなどするわけでなくとも、多くの画面を描くためにゲーム向けの高性能ビデオカードを必要とするのだ。Quadro NVSでたくさん画面を出すというのは、画面を表示しっぱなしにするのでなければ無謀だと思う。

フォント周り

気づきにくいがフォントの容量はかなり動作に影響する。 これはレンダリングに影響するのではなく、フォント周りの動作、アプリの起動などに影響するのだ。

数十GBの和文フォントを入れると、Chromiumは数分、Inkscapeは30分ほど待たされるようになり、Libreofficeに至っては動作しなくなる。

また、Freetype Infinalityは重い。Freetype CleartypeやFreetype Ultimate5は素のFreetypeとほとんど変わらないため、レスポンスを重視するならInfinalityは避けたほうがいいだろう。

デスクトップ環境

GNOME, Cinnamon, Plasma Workspaceはその動作にGPUを活用する。 モダンなPC(Core i以降のマシン)はIntelプロセッサでも内蔵GPUにそれなりのパワーがあるため、XFceやLXDEのようなGPUによるアクセラレーションの効かないデスクトップよりも高速に動作し、リソースも少なくて済む。

また、必要最小限のデスクトップを入れ、なるべくデーモンプロセスを動かさないように気をつけたほうが良い。GNOMEならTracker、KDE PlasmaならBalooは止めるべきだ。 GNOMEは最小でいれてもかなりのプロセスが常時動作する。KDE PlasmaはArch的に言うとplasmaだけ入れてkde-applicationsなどは入れないようにすれば軽い。 Manjaro Cinnamonは極力GNOMEのアプリケーションに依存しないようになっており、GNOME関係のソフトウェアも最低限で、非常に有力な選択肢だ。

場合によってはブラウザ

全体のチューニングではないが、明らかに不十分な性能である場合、ブラウザは最適に選択されるべきである。

これは、「〇〇が速い」などという単純な話ではない。 ブラウザによってどこにリソースを必要とするかということ、そしてどれくらいのリソースがあれば速いかということが異なるため、実際に使ってみて最適な選択をする必要がある。 また、ChromiumもFirefoxもリソースが足りないのであれば工夫が必要になってくる。多くの場合、QtWebEngineを使うブラウザ(例えばFalkon, Otter)はあまり有用でなく、Midoriは止まりやすい。 どうしても厳しいのであれば、Netsurf, SurfやDilloを考えることになるだろう。あるいはw3mだが、いずれにせよ犠牲はつきものだ。

SurfはGtk WebKitブラウザであり、Midoriと比べるとアプリケーションに機能がない分軽い。 だが、Gtk WebKit自体があまりよくなく、レンダリング能力も低い上に低速で、さらに止まる。 快適とはいい難い割にリソースは割と使い、場合によっては非常に重い。あまり問題解決にはつながらないだろう。

Netsurf及びDilloは独自のエンジンを使う。 Netsurfは軽量・高速ながらJavaScriptにも対応し、なるべくモダンウェブに対応しようとしているブラウザだ。サポートが不十分であり、レイアウトが崩れるのは致し方ない。そして何より、よくフリーズする。レンダリングプロセスに対して待ちが入ってしまい、全体が止まるのだ。 Dilloはもっと割り切っている。止まることは稀だし、確かに軽く、速いが、今の時代表示できるページはあまりない。 そして何より、NetsurfもDilloも今、日本語入力ができない1

省リソース環境ではあえて旧Operaを使うこともあるのだが、それもさすがにもうきつい。

Googleを嫌わないのであれば(Chromium, Opera, Vivaldi, Braveよりも)Google Chromeは良好なパフォーマンスを発揮する。

今最低限「普通に」使えるかどうかは、例えそれだけでも、単一タブでもいいからFirefoxなりGoogle Chromeなりがちゃんと動くかどうかにかかっていると言っても過言ではないだろう。 Core iクラスのマシンならまだ大丈夫なはずだ。

まとめ

Hardwares
マシン CPU メモリ ビデオカード ストレージ
G40 Celeron 2.0GHz 1GB DDR-266 40GB HDD IDE 4200rpm
E440 Intel Celeron 2950M 8GB DDR3L-1600 1TB SATA3 HDD 5400rpm
Dyna Intel Core i5-2520M 4GB DDR3-1333 160GB SATA2 HDD 5600rpm
X1 Intel Core i5-7200U 8GB LPDDR3-1866 500GB SATA3 SSD
A10 A10-7870K 32GB DDR3-2133 120GB SATA3 SSD
Z400 Xeon W3565 24GB DDR3-1333 GTX750Ti 128GB SATA2 SSD
P720r Xeon Silver 4114 16GB DDR4-2666 RX580 OC 256GB NVMe SSD
3700X Ryzen7 3700X 32GB DDR4-3200 RX5700XT OC 256GB NVMe SSD
Summery
マシン デスクトップ 日常利用 高計算量 ウェブブラウザ 使い勝手
G40 ウィンドウスイッチが重く、かなり工夫が必要 ほとんど端末で完結するくらいのことが必要 無理に近い 一応動く 気持ちよく使えるわけではないが、利用する方法はある
E440 全体的にもたつく 全体的に常に待ち、サブとしてもしんどい 現実的でない 特別軽いブラウザを選ばないときつい ちゃんと動作する、という以上のものは求めにくい
Dynabook それほどストレスなく動作する 今のコンテキスト外のものは閉じるという心がけがあればちゃんと動作する あまり現実的でない もっさりしている 性能的にはサブノートとしては割と使える
X1 割と快適に動作する 安定していて多くの場面でちゃんと使えるが、ゲームなどは厳しく重めの使い方はできない サブとしてある程度放置できるのならパッケージビルドくらいは苦にならない 少しもっさり気味で、ブラゲは厳しい ごく日常的な利用では良好
A10 バランスよく割と快適 普段は快適だが、処理に重さがあるといきなりきつくなる。ブラウザゲームも多くはかろうじて動く程度で、本格的なゲームは厳しいものも多い 可能な限り避けたくなる おおよそ良好に動作する 総じて良好だが、処理能力が求められる場面では性能の低さを突然に感じさせるため、重い処理は避けたい心理が働く
Z400 おおよそ快適だが、nvidiaドライバと古いGTXの組み合わせは不安定 瞬発力があってパワフルなので困ることはあまりないが、性能を要求される局面では苦しいこともある。ゲームはすごく快適なわけても、重い設定がいけるわけでもないが、そこそこできる 時間はかかるが、時間さえとれるのであればそれほど辛いわけではない。ただし、日常利用で感じるのと比べ性能はあまり出ない おおよそストレスなく動作する やや電気食いだが、パワーがあり普段は快適。ただし高負荷はイメージよりも厳しい。ウィンドウ欠けがつらい
P720r ストレスを感じることはない 特別に快適・高速なわけではないけれど、至って普通でストレスは少ない。8k相当のディスプレイにも対応 単純なパワーがいる局面には弱いが、メニーコア向けのプログラムや多プロセスの動作においては見違えるほどの高性能ぶりを見せる 特にストレスはなく、ブラウザの要求性能には余裕をもって応えられる 普段は平凡だが、余裕かがあり、高付加になる並列化した処理では非常に高い性能を見せる。負荷高めの局面でも省電力が保てるのも魅力
3700X 非常に高速で快適 あらゆる場面で処理性能の高さが光り、瞬発力もあって超快適 一瞬で終わるような性能ではないが、高い計算力を持つ。完全に並列化されてメニーコアを想定しているプログラムは意外と伸びない R720よりさらに少し快適で、特に起動が速い バランスが良く満遍なく高性能で省電力で極めて使い勝手が良い。室温がある程度高いとファン音がうるさい程度
  • 高性能を使うにはテクニックが必要。ウィンドウなど対話操作限定ならかなり性能が低くても体感はあまり変わらない
  • CPUクロックが速い、CPUの処理効率が良い、はわかりやすいが、コア数が多い、メモリが多い、を体感に活かすのは戦略からして必要
  • 今のデスクトップは相当余裕がある。むしろここ5年くらいは余裕がある。一方ラップトップは最新鋭・最高クラスでもまだ重いときつい
  • 性能が低ければ消費リソースを押さえれば良い、が基本的な考え方で、高性能マシンもそれを覆すのはなかなか難しい
  • ビデオカードは強力なのがあったほうが何かと快適で役に経つけれど、消費電力や取り回し等とのトレードオフも大きい
  • SSDの体感への寄与は大きい。ただ、計算力を使うような処理していると、世で言うように「SSDにしたら爆速」ということはないし、SSDだけでボトルネック解消できるわけでもない
  • 最新Ryzenのワッパは驚異的。処理性能・体感性能では著しく変わるわけではなくてもワッパは明らか
  • 3700Xは本当にいいCPU。価格はかなり高いけれど3900も良さそう
  • ベンチマークと体感は大きな差がある。使い方や状況にハマれば全く違う一面を見せるものも
  • コンパイル、xz圧縮、動画変換、暗号化処理などを日常的にする人なら高性能はそれなりに恩恵を感じる
  • コア数の多さは「固まりにくさ」に直結する。ディスクの分散(システムディスクからの分離)も同様
  • HTTPSでもTLSでも効く(可能性がある)のでAES-NIは必需品。古いCeleronなどはそこでさらに遅い
  • 特にwebではマシンの性能よりもプログラムの作りに重さは左右される。美麗な本格的ゲームよりブラウザゲームは重かったりするし、Tweetdeckはどんなに高性能なマシンでも条件次第で重い