Chienomi

Xperia 1 (初代) を購入 〜 新しい電話番号を添えて

製品・サービス::mobile

新しいスマートフォンとしてXperia 1を購入した。

これはいつものような端末目当てではなく、新しい電話番号を格納する端末が欲しかったからだ。

ことの起こりとしては、転職活動を続けていたら、プライベートの携帯電話に大量のジャンクな電話やSMSが届くようになったことに起因する。 私のプライベートな電話は本当に緊急連絡先であり、この端末に営業電話なんてかけられた日には、未来永劫関わり合いになりたくないと思う程度には腹が立つ。

そして、それがあまりにも増えすぎて生活も破壊されてきたので、分離することにしたのだ。

実に4回線目となるため、いずれかを潰すことも考えたが、諸般の事情を鑑みると番号を潰すのは難しいという判断となり、増設となった。

ここで改めて状態を確認すると、

端末 回線 備考
Find X6 Pro メイン
Find X2 Pro ハルカサウンド
R17 Pro Mimirのアカウント
AQUOSケータイ 2 Mimir
Xperia 10 II メインのアカウント, オーディオ用
Axon7 メインのアカウント, オーディオ用
Android One S2 用途なし
F-02H 用途なし

という感じ。

Axon7やF-02Hは古い端末なので、仕事で使う端末としてはバージョンが古く厳しい。 Xperia 10 IIもポータブルオーディオとして使っているので1転用はしづらい。

Android OneはAndroidバージョンだけでみれば使えるが、なにせワンタップごとに数分待つ(そしてよく落ちる)ような代物なのでちょっと厳しすぎる。

意外と「現役世代の端末」のストックがなく、新規に調達する必要があると判断した。

Xiaomi RedMi 14cも候補だったが、評判を見て中古端末と比較し、少し安価なXperia 1の海外版端末を選択した。

Xperia 1 J9110について

発売日 2020年8月28日
Soc Snapdragon 855
メモリ 6GB
ストレージ UFS2.1 128GB
ディスプレイ 6.5in 有機EL 3840x1644 (21:9)
バッテリー 3330mAh
外部ストレージ microSDXC (〜512GB)

Xperia 1は従来のSonyのハイエンドスマートフォンシリーズ、Xperia XZの後継として2019年に登場した。

いまひとつ評判のよくなかったXperia XZ3から大きな変更を加えており、21:9の縦長ディスプレイや、四角基調のデザインなどXperia 10など同時期にリニューアルしたラインナップと共通したテイストを持っている。

XZ3と比べると、縦長になったことと四角くなったことはかなり印象の違いとして感じる。 ベゼルは残っているが、最低限の大きさとなりだいぶモダンになった。

ディスプレイは有機ELとなり、サイズアップ分も含めピクセル数も増加。 SoCは順当にSD845からSD855へと刷新され、メモリも4GBから6GBに増強された。

国内版はストレージが64GBに据え置かれ、当時としてもかなり小さかったことから評判が悪い要素だったようだ。 一方海外版は128GBを採用する代わり、ワンセグ・フルセグとFelicaが削除されていた。

発売から約1年後にアジア向けのJ9110がSIMフリー版として国内でも販売された。

OSバージョンはXZ3と同じくAndroid 9だが、アップデートはAndroid 11まで提供された。 XZ3はAndroid 10にアップデートしてもジェスチャーナビゲーションは使えなかったが、Xperia 1では利用可能。

私の手持ちと比べると、XZ3は1世代後の後継機であり、Xperia 10 IIよりも1世代前のフラッグシップモデル。 R2 CompactはSD845、Find X2 ProはSD865であるため、私が今まで所有していない世代である。

レビュー

Xperiaも3台目ではあるが、「余計なことが多い」「Googleと距離が近すぎる」ということを非常に感じる。 Googleと距離を起きつつプライバシーを重視できるOPPOとの差が大きく、やはりOPPOは素晴らしいということを改めて感じる。

海外版ということで日本のキャリアアプリはなく、余計なアプリは比較的少ない。 ただし、3本のゲームとEPIC、あとはAmazon Video, Facebook, Netflixが削除不可能なアプリとして入っている。 これらは無効化は可能で、adbを用いての削除も可能。

私が購入したのはC品だったが、外装は結構きれいだった。 ただし、指紋センサーの設定項目が最初からなく、そもそも指紋センサー自体が認識されていないようである。 どうやらこれはXperiaに長くある持病のようで、ハードウェア的に故障しやすい配線がなされているようだ。 発生率が高いようなので、返品はしなかった。

端末はガラスを用いているタイプで、非常に滑りやすい。 ただし、Xperia 10 IIのように「棚に乗せたら絶対落ちる」というほどではなくある程度マシ。 また、Xperia XZ3よりは持ったときに落としそうにはならず、素の状態では持ってられないような端末が当たり前の最近のものと比べればずっと良い。

画面は非常に汚れやすい。 ハンドソープを用いて洗ってみた2が、洗うこと自体は問題なかった。 ただし、USBポートの水が抜けにくいようで、水抜きにかなりの手間を要したことから避けたほうが良さそうだった。 アルコール拭きでは画面の汚れがとれないので、界面活性剤とキッチンペーパーを使うことになりそうだ。

音に関しては、スピーカーの音質はまあまあ。音量はかなり出る。 オーディオをウリにしていながら3.5mmのない変な仕様だが、USB Altでのオーディオ出力は可能。 XZ3はUSB Alt出力だとDSEE HXが利用できない仕様だったが、Xperia 1では利用可能。

ダイナミックバイブレーションという、音と連動して振動する機能がある。 おそらく、爆音リスニングで部屋鳴りしたりするのを好む層に向けてのものだと思うが、個人的には使わない。

音楽アプリはXperiaのいつもの。Googleドライブと連携できるのがウリ。 操作音など、何かしらの音がなるタイミングで都度再生が停止してしまうので、かなり残念なアプリだ。

留守録はない。 キャリアにサービスがあるのは限られた話なんだからつけてくれればいいのにといつも思う。

連絡先は本体への保存が可能なタイプ。 エンティティには姓・名・ミドルネームで登録するタイプ。姓でソートされるため使いにくい。 というか、そもそもこの分け方をすべきでないのだ……

カメラは「ソニーのスマホだなぁ」という感じ。 それなりにきれいには撮れるが、明らかに手抜きが見える。 最新機種では多少マシにはなっているが、ソニーの悪癖だ。 どうせ海外メーカーはソニーのセンサーを使って全力中の全力を出してくるのだから、ソニーが手抜きしてもソニーのカメラが売れるわけではないのに。 XZ3と比べれば自然な感じではあるが、現代基準では戦えない。現行エントリーグレードのものよりはよかったりするのだろうか。

性能面ではそれなりに古い世代にはなるものの、今のところ全体的におよそ快適である。 UIを含めて若干ひっかかりを感じるシーンはあるが、今のミドルクラスくらいの感覚では使えるのではないか。

トータルで見ると、全体的にソツなく悪くないし、致命的な欠点があるわけでもないため、現代基準でもAndroid 11が現役でいられる限りは使っていける端末だと思う。 Snapdragon 4を採用するようなエントリー端末を比較対象とするならば、選択肢としては全然アリなのではないか。

一方でXperiaに共通する絶妙な使いづらさや至らなさがかなり気になりはする。 私はこの端末をメインで使うわけではないので、別に強いストレスを感じるほどではないが、メイン端末にするならあまり触りたくない感じではある。 これは大部分はAndroidのバージョンアップに伴って悪化してきている要素ではあるため、Xperiaに限った話でもないが、Googleの「いらんことをしおって」とSonyの「いらんことをしおって」が組み合わさるため結構ストレス。ここらへんは日本メーカーの悪いところか。

さすがにColorOSとの比較になると、この手のストレスや懸念を徹底的に排除できるため快適性は著しく違う。

結果を見れば、RedMI 14cよりは良い選択だったかもしれないな、というあたり。 個人的にはもっとためらいなくハンドソープで洗える感じならもっと評価は高かった。

余談: 新しい電話番号

今もあるのかは分からないが、私が今使っている電話番号を取得したときは一部分を指定し、3つの候補から選べる形式だった。

それで結構凝った電話番号を使っているのだが、今回はMVNOということもあってかそのようなことはできなかった。

が、結果的になかなかおもしろい番号がとれて気に入ったのだが……

割と非通知での電話がかかってくる。 前の持ち主に絡む理由なのだろうか。


  1. 前提として、外部とのつながりからトラッキングされたくないので、メインのGoogleアカウントで人とのつながりを持つことはなく、この意味で新規アカウントを運用する前提である。(実際に「仕事用のアカウント」として新規に登録した) 対してオーディオプレイヤーのアプリは有料アプリを使っているため、メインアカウントでないと使えないし、個人的なアクティビティで持ち歩くものなのでXperia 10 IIを仕事用アカウントにするのはかなりためらわれる。↩︎

  2. 手をしっかり濡らした状態でハンドソープを少量手に取り、しっかり伸ばした状態で軽く撫でるようにする。↩︎